ミステリファン向け(?)時代小説

緋色からくり―女錠前師謎とき帖〈1〉 (新潮文庫)

緋色からくり―女錠前師謎とき帖〈1〉 (新潮文庫)

まず、オビにしびれた。

美貌の天才錠前師が殺しのからくりを解く。
私に開けられぬ錠などない。

本を手に取り、解説(末國善己)を読んでますますしびれた。これを読んで心を動かされなかったら、あなたはミステリとは一生無縁な人だろう。
というわけで、『緋色からくり』を買って、一気に読んでみた。
再度、解説を読み返してみた。
いや、本当にうまいなぁ、この解説。
最後には、こう書かれている。

さて、緋名とそのファミリーの活躍は、続篇の『数えからくり』に受け継がれている。この作品は、数え唄が事件解決の手掛りになったり、座敷牢を舞台にした密室トリックが出てきたりと、横溝正史『悪魔の手鞠唄』や『獄門島』へのリスペクトもある本格ミステリーになっている。本書を手にとったことを機に、是非、続篇も読んでいただきたい。

これは、是非読まずばなるまい。

数えからくり―女錠前師緋名

数えからくり―女錠前師緋名

だが待て。
現物にあたって確かめたわけではないが、たぶんこの単行本には解説がついてはいないだろう。
文庫化して、その解説を読んでからだ。
ああ、それが待ち遠しい。