読むことと読み込むこと

少女たちの通過儀礼 〜「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」と「推定少女」〜
ぎをらむ氏の力作コラム。これについてはここではスペースが足りないので、別の機会に図入りで詳しく説明をしたいと考えています。という予告が出てから2箇月以上待たされたが、待っただけの甲斐がある。
これを読んで、『推定少女』に対する見方ががらりと変わった。これまでは「十代の少女の感性を生々しく描いているのは凄いと思うけど、構成はちょっと雑だよなぁ」と思っていたのだが、それが全くの間違いだとわかった。
小説を読むということは文字列を追って筋立てを掴むということに尽きるのではない、ということを知らしめる恐るべき評論だ。桜庭一樹ファン必読!
……と書いたところで、一点だけケチをつけておく。
ヴィクトリカの顔はもっと丸っこくてふくよかでなくてはならない。ヴィクトリカたんは美少女版ヘンリー・メリヴェール卿なのだから。*1

*1:ヘンリー・メリヴェール卿のビジュアルイメージが想像できない人は、かわりにパタリロを思い浮かべればよい。ヴィクトリカパタリロは共通の祖型から生まれた腹違いの一卵性双生児なのだから。