鼻煙壺

「びえんこ」と読む。
ビウエラとかビリャンシーコとかを連想してしまった*1が、「鼻煙壺」はもちろんスペイン語ではない。嗅ぎ煙草入れの一種で、主に清朝で流行したものだ。
今日、大阪市立自然史博物館ダーウィン展を見に行ったのだが、そこで大阪市立東洋陶磁美術館で今開催されている中国工芸の精華 沖正一郎コレクション−鼻煙壺(びえんこ)1000展の案内チラシを同行した知人が見つけて、ついでに行ってみようと誘われた。その時はあまり気乗りはしなかったのだが、ダーウィン展が期待していたほど面白くなかったので、このまま帰るよりはハシゴするほうがいいかもしれないと思い、ついて行くことにした。
チラシではスケールがよくわからなかったが、鼻煙壺の実物をみるとだいたい高さ10cm弱の小さな壺で、にもかかわらずものによっては非常に技巧的な装飾が施されている。日本の根付や水滴にも似た、小宇宙を感じさせる優品がずらりと1000点以上も陳列されていて、その存在感に圧倒された。
この展覧会の会期は9月28日までで、その後は常設展示室で常時150点程度展示されるそうだ。
家に帰ってから調べてみると、日本鼻煙壺愛好会という会もあるようだ。
工芸の世界は奥が深い。

*1:あんまり似ていないかもしれない。