13は素数だが12には6つの約数がある

十三番目のアリス (電撃文庫)

十三番目のアリス (電撃文庫)

十三番目のアリス〈2〉 (電撃文庫)

十三番目のアリス〈2〉 (電撃文庫)

十三番目のアリス〈3〉 (電撃文庫)

十三番目のアリス〈3〉 (電撃文庫)

十三番目のアリス〈4〉 (電撃文庫)

十三番目のアリス〈4〉 (電撃文庫)

一昨日と昨日の2日間で一気に4冊読み通した*1。異能を持った少女たちが生死を賭けた闘い*2を繰り広げるバトルアクション活劇小説。メインヒロインのアリス*3は不条理な勝負を挑まれ、火の粉を払って平和な日常を守るために闘うが、一方、サブヒロインのリリス*4のほうは、より明確な目的をもって勝負を挑む。この対比の妙が面白く、また徐々に2人の闘う目的が近接していく*5のも興味深い。
巻数を重ねて4巻にいたってもなお両者の直接対決はなく、それどころかアリス陣営は(略)といった状況だが、このままでは終わらないだろうという予感がする。
だがしかしっ!
現実は厳しく、『十三番目のアリス』はもう2年も新刊が出ない*6状況だ。このまま終わってしまうかもしれない。ああ……。

*1:いつも旅行のたびにいっぱい本を持っていき、結局ほとんど読まずに帰るということが多いので、今回はこの4冊に絞ったのだが、旅行期間の半分で本が切れてしまった。どうしよう。あ、コミケで買った同人誌を読めばいいのか。

*2:「せいし」を誤変換してしまい、一瞬そのままでもいいかと思ったが、やっぱり正しい言葉遣いが大切だと思い直した。

*3:言うまでもなくルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』に由来する。

*4:言うまでもないことはないがキャロルの友人でもあったジョージ・マクドナルドの『リリス』に由来するのだろうと思う。もっとも、リリスは古くから多くの伝承や物語に登場する。

*5:プロットの根幹に触れることになるので明記しないが、やはり『不思議の国のアリス』に由来すると思しい名前をもつ某キャラクターがらみ。

*6:4巻発売から1年後、伏見つかさは『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』でラノベ界に復帰した。その後の活躍は皆さんご存知のとおり。