黄色と白と赤

最近、隔日くらいに更新している汎夢殿から。

 短篇なのに、なんだかやたらに資料を集める手間がかかってしまいました。黄色と白は知っていましたが、赤もあったとは。ううむ、ものしらずです。

来月発売の『ミステリーズ!』に掲載される短篇小説の予告。ちょっと気になっていろいろ調べてみたが、どうも「これで決まり!」というものが見つからない。
赤は関係ないけれど、黄色と白だと、こんなミステリがあったことを思い出す。
……幼稚園だったか保育園だったかの園児に××××の絵を描かせたら、黄色ではなく白い×を絵に描いた。そこで、教師だったか保育士だったかが、「この子の心は病んでいるのでは?」と思い、悩む。だが、実はその園児は最近九州から引っ越してきたばかりで、その地方では×が白い××××は珍しいものではなかったのだ……
この小説を「えっ、単に白い××××の絵を描いたんでしょ。どこに謎があるの?」と思いながら読み進めると、解決がそのまんまだったので、読み終えたとき、途方もない脱力感に襲われたことを今でも覚えている。
というか作者は、九州の人が読んだら謎にも何にもなっていないと考えなかったんだろうか? NHKの全国ニュースで「台風は幸い北海道に逸れました」と失言したキャスターのことを連想した。
この作品は作者のデビュー作で、その後この作家は着実に実績を重ねて、今では押しも押されもせぬ地位を築き上げている。米澤穂信との併読率も高いと思われる作家だ。
まさか今度の短篇が「どうしてこの人は××××の×を赤く描いたのでしょう? 実は赤い××××があったのです!」というネタではないと思うが、いちおう念のため伏せ字にしておこう。