「しお」はやまとことばだが「砂糖」は漢語だ

砂糖と塩は一対のものとして語られることが多い。どちらも白い粉で見た目に区別がつきにくいこと、にもかかわらず味が正反対といってもいくらい全く違っていること、どんな料理にも用いられてるごくありふれた調味料だということ、などがその理由だ。これを捩った佐藤史生というマンガ家もいるくらいだ。
だが、考えてみると、見出しのとおり「しお」はやまとことばだが「砂糖」は漢語だ。やまとことばに砂糖を表す語がないということは、要するに昔の日本には砂糖がなかったということだ。
同じく一対のものとして語られる犬と猫の場合は、「いぬ」「ねこ」ともに訓読みではあるけれど、一説では「ねこ」のほうは純粋なやまとことばではなく「寝高麗」が転じたとも言われる。
うどんとそばはどうか、とか、囲碁と将棋はどうか、とか、考えてみると面白い。
特にこの話にオチはありません。