そうめんとにゅうめん

夏はそうめんの季節だ。とはいえ、まだ梅雨も明けぬ時期でしとしとと雨の降る肌寒い日もあり、ほのかな湯気が恋しいこともある。一昨日の京都での昼食は、京阪出町柳駅から今出川通をしばらく歩いて小さな店でとったのだが、そうめんかにゅうめんかの選択の際に少し迷ってにゅうめんを選んだ。
そうめんにせよにゅうめんにせよ滅多に外で食べることはない。日本の麺ならうどんかそばだ。そして、うどんもそばも温かいか冷たいかにかかわらずうどんでありそばである。冷たければそうめん、温かければにゅうめん、などという区別はない。そうめんとにゅうめんの関係は朝鮮の冷麺と温麺の関係に似ているが、冷麺・温麺の名が一目瞭然であるのに対してそうめんとにゅうめんのほうはよくわからない。いったい、そうとはなんであり、にゅうとはなんのことなのか。
にゅうめんを食べながらそんなことをつらつら考えていたが、やがて雨も上がり腹ごしらえも終わったので勘定を済ませて店を出た。行く先は同志社大学新町キャンパス尋真館40教室だ。まだ先の道のりは遠かった。