ミステリとラノベと新書本は景気がいいのか?

リンク先の本題とは関係ないのだが、「出版業界でミステリとラノベと新書本だけが景気いいという状況」と書かれていたのがちょっと気になった。というのは、ミステリ関係の出版に携わっている人から「ミステリは今全然売れていない。文芸書で比較的よく売れているのは純文学だ」と聞いたことがあるからだ。東野圭吾宮部みゆきは別格だが、一般にミステリは全然売れないそうだ。
紀伊國屋書店の単行本 週間ベストセラー*1をみると、3位に東野圭吾の『流星の絆』が入っているのが目につくが、そのほかにミステリっぽい本は全然ランクインしていない。ざっと見た感じだと、93位の神永学心霊探偵八雲7』くらいか。いや、このシリーズは読んでいないのでミステリかどうか知らないのだが。
新書 週間ベストセラーのほうでは、14位に石持浅海の『君の望む死に方』が入っているほか、100位までに西村京太郎と赤川次郎が2冊ずつランクインしていて、まあそれなりに健闘しているようだ。でも、ノベルス全盛期とは比べ物にならない。
文庫本 週間ベストセラーではミステリが相当数を占めていて、ちよっとほっとした。でも、文庫本のほとんどは書き下ろしではなく、数年前に単行本か何かで出た本の再刊だから、数年前の人気がある程度反映されているとも考えられる。
もっとも、ベストセラーのランキングはカテゴライズの仕方によって変わるので、本当は書籍総合の売上実績をみないと確かなことは言えない。もしかすると、ジリ貧状態の出版業界でミステリがよく奮闘しているというデータがあるかもしれないので、見つけた方はぜひご一報ください。

*1:今みたら2008年03月10日 〜 2008年03月16日の集計だった。