新幹線幻想極まれり

20XX年X月、奈良市内にリニアモーターカーの新駅ができた。奈良―東京間はわずか1時間ほどで結ばれ、東京は通勤圏内に。単身赴任で離散していた家族は一緒に暮らせるようになった。首都圏のコスト高にあえいできた企業は奈良へ進出し、県外へ移った企業のUターン移転も相次いだ。

これはひどい
新幹線幻想については、以前新幹線とストロー現象で少し触れたことがある。その時に槍玉に挙げたのは毎日新聞の記事だったが、今度は朝日新聞だ。新聞記者の交通に関する意識の低さはどうにかならないものか。
ところで、この記事の中ほどにこんな一節があるのだが……

一方、県立大地域創造学部の新納克廣准教授(交通論)は「新幹線では停車駅が一つ増えると4〜5分時間が余計にかかるといわれる。停車に見合うメリットを提供できないと、利用本数が限られる恐れもある」と指摘する。

新納准教授が本当は何とコメントしたのか気になるところだ。「恐れもある」という言い方はしなかったんじゃないかと思うのだけど……。