本当に「おかしなこと」は何か

ところで、何冊入れるかは、どう決まっているのか。社団法人日本図書館協会理事・事務局次長の常世田良さんに聞いてみたところ、こんな回答があった。

「図書館に関しては、市町村の教育委員会が方針を決め、自治体が100%決められるもの。国でもなく、まして図書館協会でもなく、それぞれの図書館が決められるので、何冊入れるかは図書館次第なんですよ」

そのため、「ニーズがいくらあっても購入しない」図書館もあれば、「リクエストが5件あると買い足し」などと決められている図書館もあるという。

さらに、「予約何百人待ち」となる状況については、こんな苦言が。

「借りようと思っても借りられないというのは、本来おかしなこと。税金を払っている人たちが、税金の使われ方に対してもっと関心を持つべきで、図書館についても、人気のある本をもっとちゃんと貸すように文句を言うべきなんですよ」

アメリカでは、税金ベースで日本の10倍ものお金を図書館に使っているそうで、「自分の街の図書館」に対する意識が全く違うのだという。

  • ニーズとウォンツは違うって神野直彦教授は言ってるよ*1
  • アメリカでは、ベストセラーの複本購入のために日本の10倍のお金を使っているの?
  • ていうか、そもそも、何百人もの人が待っているような本を読みたがるのって、自分自身のなかに本の好みがないかのじゃないの?