ストーリー四コマ+ストーリー四コマ風味ストーリー非四コマ

一週間フレンズ。(1) (ガンガンコミックスJOKER)

一週間フレンズ。(1) (ガンガンコミックスJOKER)

形式的にはふつうのストーリーマンガなのに、ストーリー四コマに似た読み味の作品を勝手に「ストーリー四コマ風味ストーリー非四コマ」と呼ぶことにしている*1。正式な用語ではない。
さて、この『一週間フレンズ。』は、ストーリー四コマとストーリー四コマ風味ストーリー非四コマを融合したような作品だ。非四コマのストーリーマンガだと思って読み始めるといきなり四コママンガになり、しばらく読み進めると非四コマのコマ割りに戻る。ざっとページ数を数えてみたところ、この1冊の半分強が非四コマだったが、その非四コマパートもストーリー四コマ的な読み味があるため、全体的に統一がとれている。
ふつうのストーリーマンガの中に四コママンガを挿入するという技法は特に目新しいものではない。確か、魔夜峰央が『パタリロ!』の中で一時期よく使っていた技法だ。ただ、非四コマパートと四コマパートの間のギャップないし非連続性を意識させる「技法」としてではなく、なめらかに連続して両者が流れていくような作品は、これまであまりなかったのではないかと思う。
とはいえ、最近のマンガ事情に通じているわけではないので、『一週間フレンズ。』が現在のマンガ状況で異色の作品なのか、それともこの種の作品がごくふつうに見られるものかは知らない。識者のご教示を待ちたい。

*1:といっても、実際にこの言葉を使ったのは1回きり