2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

白杖と腕時計(つづき)

白杖と腕時計でコメント欄とメールでさまざまな意見を頂いた。諸般の事情により*1個別のレスや返信のかわりに、ここで一括してまとめておく。 まず、結論から先にいえば、件の人は全盲ではなくて弱視だったのだろう。これは前回書き忘れていた*2のだが、件の…

白杖と腕時計

先日、ある駅の構内で、白い杖をついて歩いている中年男性を見かけた。その人は危なげない足取りで点字ブロックの上を歩いていたが、ふと立ち止まり、左腕を顔の前にあげた。 その腕には時計があった。 すぐに腕をおろし、その人は再び歩き始め、駅の外へと…

現在のフランス国王は鬘をかぶっている

昨日紹介した反証不可能な小泉論法について、何かに似てるなーと思ったら、ヘーゲル風弁証論のいちばんイヤーな部分によく似てるんだよな、ありゃ。 時間的な変化の中でテーゼがあったりアンチテーゼがあったりはするけれど、そういった時系列的なプロセスの…

氷結道徳の恐怖

モノーキー:氷結道徳と宣伝の力。 大学教員の日常・非日常:水は答えを知りません おしえるしごと。:オカルト おしえるしごと。:ばか おしえるしごと。:血は水よりも濃い(誤用) 大学教員の日常・非日常:水は答えを知っているか?

ライトノベル系読書調査始動?

鍵の壊れた部屋で見る夢 - 企画案

時間がないのでリンクのみ

過ぎ行く日々はミステリ色 - ミステリ経験値

ミステリとは見せパンのことと見つけたり

トリックの本質は「隠蔽」である。これには二つの意味がある。一つは、トリックを用いることによって真相を隠蔽するということ。もう一つは、そこでトリックが用いられているということも隠蔽されなければならないということだ。奇術においては、巧妙に仕掛…

「そうなんだ。殺す」と小佐内ゆきは言った。*1

ミステリーズ!VOL.13出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2005/10/10メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (6件) を見るさて、『春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)』に続く「小市民シリーズ」第2シーズン*1の開幕だ。*2季節は夏、意…

某所にて

荒れると困るのでリンクはしないが、とあるウェブログ*1で同人誌販売予定の告知が出ていて、そのコメント欄に「なぜ、××氏が参加していないのか」というような書き込みがあった。確かにその同人誌のコンセプトなら××氏が参加していてもおかしくはないのだが…

右か左か

魔王14歳の幸福な電波 - 書評右翼・書評左翼 みんな飛びつきそうな話題なのでスルーしようかとも思ったのだけど、無理矢理面白い話から目を背けるのも馬鹿らしい。 以下、各項目ごとに、自分にあてはまっているかどうかをチェックしてみた。

スーパーダッシュ

2本のダッシュ記号(――)で挟んで説明文を挿入する用法があるのだが――つまりこういう書き方のことだ――これを多用したテキストを読んでいると疲れる。 これは、正規の文構成に説明を組み入れるのに失敗しているということであり、むしろ文章的に未完成な証拠…

リバウンド

ブルースカイ (ハヤカワ文庫 JA)作者: 桜庭一樹出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2005/10/07メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 57回この商品を含むブログ (265件) を見る脳ミソをぎりぎりに振り絞った反動で長文が書けなくなったので、箇条書きですませま…

雨の降る日は天気が悪い

気分が天候に左右されるということなど、若い頃には考えられなかった。 としをとってしまったものだ。

山羊の影 −幻視風景としての『少女には向かない職業』−

少女には向かない職業 (ミステリ・フロンティア)作者: 桜庭一樹出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2005/09/22メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 37回この商品を含むブログ (313件) を見るこの文章は、下記の文章の続きです。 用意する…

あの結果!

ミステリーズ!VOL.13出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 2005/10/10メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (6件) を見る またもや「トリック・オア・トリート」の季節が巡ってきました。去年と違っているのは、ハリケーン、カトリーナがア…

破爪の痛みと冬の寒さ

女性の破瓜は16歳だが男性の破瓜は64歳だという。どちらも数え年だ。足し算と掛け算の違いだそうだが、なんで男女で区別するのだろう? (参考?)輪/姦(新青春チャンネル≒78)

メイドmade in冥土

休息室における四方山話(10/9)

彦島

用意するものは日本地図と東京創元社解説目録です、と桜庭一樹ファンは言ったで、 この地方の地理に詳しい人なら、下関と橋でつながった島が二つあることを知っているだろう。一つは角島だ。もっとも2005年2月13日に下関市と近隣の4町が合併するまでは角島は…

献血ファシズム

れっつ!献血 - 外国から血を買っている事実をご存じですか? もし今の日本で血液自給率がどんどん下がっていったなら、いったいどうなるだろうか? 売血制度を復活させるという手もないではないが、まずは献血制度の立て直しを図ることになるだろう。で、さ…

ラノベのアニメ化

さて次の企画は - アニメ化はご褒美ではない まいじゃー分室〜トンボのメモ帳〜 - とうとう「いぬかみっ!」までアニメ化。

あるウェブサイトの閉鎖

その昔、砂色の世界というサイトがあった。管理人の砂雪氏の独特な主張が波紋を呼び、一時はちょっとした論争を引き起こしたこともある。 だが、それはもう過ぎ去った過去の話。過ぎ去っていない過去なんてないけれど。 いつの間にか話題にならなくなり、誰…

富士に立つ影

モノグラフの自由帳 - 我が富士見書房は独立した会社となりました!(10/6) (参考)一本足の蛸 - 迂闊

中世ヨーロッパには煙草はなかった

ブルースカイ (ハヤカワ文庫 JA)作者: 桜庭一樹出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2005/10/07メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 57回この商品を含むブログ (265件) を見る 中世ヨーロッパの架空の小国を舞台にした《GOSICK》シリーズがベストセラーとなるい…

醜悪なプロパガンダ

手許に本がないので確認できないのだが、小林信彦が「醜悪なプロパガンダのパロディもまた醜悪なプロパガンダになる」という意味のことを何かの小説の中で書いていた。 推理小説のパロディが推理小説になるのは幸せなことだが、醜悪さを嗤うパロディがより醜…

禁○ファシズム

警告 食事中の人は注意!

まとめてさくっと

食卓にビールを〈4〉 (富士見ミステリー文庫)作者: 小林めぐみ,剣康之出版社/メーカー: 富士見書房発売日: 2005/09メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 15回この商品を含むブログ (65件) を見る退屈姫君 恋に燃える (新潮文庫)作者: 米村圭伍出版社/メーカー:…

犯人当て

小学館書き下ろしミステリーキャンペーン第2弾!という企画があるらしい。Mystery Laboratoryで知った。第2弾ということは第1弾もあったようだが、全然知らなかった。 まあ、いい。過ぎ去ったことは忘れよう。 今回の出題者は、昨年『アルファベット・パズ…

技法と実作

その昔、フックスという作曲家がいた。対位法の大家だ。 ヨハン・ヨーゼフ・フックス - Wikipedia でも、フックスの音楽を聴いたことのある人はほとんどいないだろう。同時代のバッハの音楽は今でもよく演奏されているのに、フックスはほとんど博物館行きだ。

濡れない女

大野真智子は濡れない女だ。どのくらい濡れないかといえば、時間雨量30ミリを超える土砂降りの中、傘も差さずに家から学校まで20分かけて歩いても、下着はもちろん制服も乾いたままで、雨しずくも泥しぶきも全く付着していない、という具合だ。どういう仕掛…

ごろんなさい

今朝、『濡れない女』という小説をアップしたところ、コメント欄で白翁氏から誤記の指摘を受けた。「ごめんなさい」が「ごろんなさい」になっているというのだ。 ひどい誤記ぶりだ。一匹見つけたら陰に三十匹いるに違いない。 そこで、苦痛に耐えつつ自作を…